株主代表訴訟の提訴刑事告発だけでは真相解明できないからと株主代表訴訟による追及を行うことにしました。八木会長ら役員が会社に損害を与えたので、会社に八木らを訴えろという請求を送り、会社が訴えなかった場合に代わって株主が訴える制度です。2019年11月27日と、第三者委報告書を受けて2020年4月17日に2度、株主有志5人が関電に提訴請求したところ、関電は第三者委報告後に外部の弁護士からなる「取締役責任調査委員会」を設置して対応を検討していました。 その報告書が追加告発の前日、2020年6月8日に公表され、金品受領、事前発注約束、退任役員への闇補填についていずれも八木ら旧役員5人の善管注意義務違反を認定し、問題を公表しなかったことについても裁判所の判断を仰ぐべきとしました。会社に与えた損害額も約13億円と算定しています。 これを受けて、関電は6月16日に旧役員5人に19億3600万円の損害賠償請求を提訴しました。しかし、不適切な工事発注による損害額については、調査委員会が「森山氏から受領した金品の総額である約3億6000万円を上回ることは容易に推察できる」としたにもかかわらず、関電は損害額として算定せず請求していません。 関電が提訴した役員以外にも責任があり、被害額ももっと大きいはずと考えて、関電に提訴請求した株主5人を原告とし、44人の株主が訴訟参加した49名の原告団で、6月23日に現旧役員22名に92億円の損害賠償を求める株主代表訴訟を提訴しました。 当日、大阪地裁前でミニ集会を開催し、原告から決意表明を受けた後、井戸謙一弁護士から「関電の提訴はほっといたら馴れ合いになる。」と、この訴訟の持つ意味のコメントをもらいました。 河合弘之弁護士は「原発を扱う経営陣は地獄を見るという例を示して、原子力村の中核を突いていく。悪事のツケは払ってもらう」と述べました。 提訴後の記者会見では、原告の滝沢厚子さんが「(関電は)隠していることが多すぎる。原発は金をばらまくことでしか成立しないことを証明したい」と述べ、しっかり放映されました。 訴状はこちら
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